リストラにも負けない心

長年真面目に会社に勤めていて、幸せな家庭を築き、そして念願のマイホーム購入目前・・・・で私は突然のリストラ勧告で地獄にまっさかさまに落ちて行った・・。

「30代の働き盛りでリストラはあまりにも酷過ぎる！俺はいままで会社の為に身の粉にして一生懸命働いてきたのに！仕事だって真面目、そして無遅刻無欠勤、そんな俺を何故見捨てるのか？」

私はわけがわからず頭に血が上り混乱していた。
しかし、時が経つにつれて次第に冷静になっていった。

「そうか・・・今の時代では真面目だけでは企業では認められないんだな・・・」

・・・と私はそう実感すると共に日本の終身雇用と年功序列の崩壊を身を持って実感するのであった。

その日の会社の帰りの私の足取りは非常に重かった・・・。
「妻になんと説明したらよいのか・・・」そう考えるだけで気が重くなり、どこかへ雲隠れしたい気持になったのだ。

帰宅すると、子供が「パパお帰り！！と玄関まで走って来た」

子供は父親のリストラなど知る由もなく、いつも元気だ。


その日の夜、私は妻に「転籍＝リストラ」のいきさつを話した。
これで妻に実家に逃げられてしまうのだろうか・・・と不安になりつつ全ての事を嘘偽りなく話した・・・。

私のリストラの話を黙って聞いていた妻の反応は意外に私の予想とは反対であった。

「そう・・よかったじゃない、貴方にはもともとこの会社とは縁がなかったのよ！落ち込まないでこれからどうするかが大切よ！！」と励ましてくれた。

これを聞いた私はジワっっと涙が出そうになるのを必死に堪えた。

妻は本当は心中かなりショックだったに違いない・・・しかしそんな態度をおくびにも出さずに私を励ましてくれたのだ・・・

妻の温かい励ましに合った私は力が出てきた。

「よしこの家庭を何が何でも守り抜いてみせる！一家幸せな人生をおくるんだ！そしてマイホームもいつか必ず手に入れてみせる！」

私は決意した。

そして・・・

「リストラでクヨクヨしても仕方が無い！転籍先の会社に飛ばされても自分の将来は無い！よし退社しよう！！」・・・・と私は長年勤めていた会社を辞めて転職することを決意したのだ。


⇒次回に続く

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