会社に辞表をだす！

『転籍』という会社にとっては体裁の良い名目でリストラ勧告を受けた私は、数日後に会社に辞表を出した。

上司は「そうか・・残念だな・・」と引き留めることもなくそっけない返事。

おそらく上司は心の中では「してやったり！」と思っているのだろう。

私も私で、「もうこんな会社に残っていても自分に未来は無い！」と本気に思っていたのである意味晴れ晴れとした気分でありました。

リストラ勧告を受けた直後の私はあんなにショックで落ち込んで夜も眠れないほど悔しいやら悲しいやらで辛かったのに、自分から「もう辞めます！」と進んで出た時の私は意外に心がスッキリとしていたのです。

それに私には愛する妻1人と可愛い子供が2人いる。
いつまでも落ち込んではいられないのだ。
これからどうするかが大切だ。

新しい就職先を1日でも早く探して妻と子供を食べさせていかなければいけないし家庭を守っていかなければなりません。

また、リストラのせいで直前で頓挫してしまったマイホームの夢も私は決して諦めません。

「1日でも早く生活を安定させてマイホームを手に入れてやる！」・・と力がみなぎっている自分がそこににた。

会社に辞表を出したその日の帰りの夜は久しぶりに飲みに行った。
一人で退社祝いをです。

静かなバーで一人でグラスを傾けてたそがれる私・・・。
会社帰りに寄り道して飲みにいったのは何年ぶりだろう・・。

今までずっと真面目一筋で無遅刻無欠勤で会社勤めをし、帰りも寄り道など一切せずに、まっすぐ家に帰り、会社の為、家庭の為に一生懸命頑張って来た私。

そんな私にもたまにはお酒を飲む御褒美もたまにはいいだろう。明日から新しい職探しが始まるから！

その日の夜帰宅した私は思いのほかぐっすり眠れたのでした。
リストラ勧告を受けてから数日間ロクに夜も眠れない日々が続いていたのでしたが、自分自身で辞表を出して会社にしがみつくことを辞めた時点で一気にリラックスできたのでした。

私は絶対負けないぞ！
そう決意して床に就く私であった。

⇒次回に続く

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